【8月の健康だより】夏の疲れをため込まないために。今こそ始めたい食養生と休養のすすめ

厳しい暑さがピークを迎える8月。
冷房の効いた室内と外気の暑さとの行き来で自律神経が乱れたり、寝苦しい夜が続いたりすることで、

  • 朝から身体が重い
  • 疲れが抜けない
  • 食欲がわかない
  • 夜なかなか寝付けない
  • 寝ても疲れが取れない

といったお悩みを感じる方が増えてきます。

実は8月は、一年の中でも特に身体のエネルギーを消耗しやすい時期です。
東洋医学では、夏は「火(か)」の季節とされ、「心(しん)」という働きが影響を受けやすくなると考えられています。

今回は、東洋医学の視点から夏バテや睡眠の乱れが起こる理由と、8月を元気に乗り切るための養生法をご紹介します。

東洋医学でいう「心(しん)」は、単に心臓のことだけを指しているわけではありません。

心は血液循環に関わるだけでなく、

  • 睡眠
  • 精神状態
  • 感情
  • 集中力
  • 意識

などとも深く関係していると考えられています。

夏は自然界のエネルギーが最も盛んになる季節です。その影響を受けて、私たちの身体の中でも熱が生まれやすくなります。適度であれば問題ありませんが、猛暑が続くと身体に熱がこもりやすくなり、「心」に負担がかかってしまいます。

東洋医学では、「心は神(しん)を蔵する」といわれています。
神とは精神活動や意識、感情などを指します。

心が安定していると、

  • 気持ちが落ち着く
  • よく眠れる
  • 集中しやすい

という状態になります。

一方で、暑さによって心が疲れてしまうと、

  • 寝付きが悪い
  • 夜中に何度も目が覚める
  • 夢をたくさん見る
  • 気持ちが落ち着かない
  • イライラしやすい
  • 集中力が続かない

といった症状が現れやすくなります。

実際に当院でも、
「クーラーをつけているのに寝苦しい」「疲れているのに眠れない」
というご相談が増える時期です。

夏になると睡眠の質が落ちたり、自律神経が乱れたりする方が増えるのも、このような背景が関係していると考えられています。

暑い日にたくさん汗をかくと、身体は体温を下げることができます。

しかし東洋医学では、汗は単なる水分ではなく、「気」や「血」と関係していると考えます。
そのため汗をかきすぎると、身体を動かすためのエネルギーである「気」も一緒に消耗してしまいます。

すると、

  • 身体が重い
  • 疲れやすい
  • 朝起きるのがつらい
  • やる気が出ない
  • 集中力が続かない

といった状態になりやすくなります。

特に近年のような猛暑では、自覚以上に身体が消耗していることも少なくありません。
激しい運動をしたわけでもないのに、暑い外を少し歩くだけでドッと疲れるのは、汗とともに大切な「気」が消耗してしまうためです。

「年齢のせいかな」「忙しいからかな」
と思っていた疲労感が、実は夏の暑さによるエネルギー不足だったということもあります。

東洋医学では、季節に合わせた食事も大切な養生のひとつです。

8月は、身体にこもった熱をやさしく冷ましながら、消耗した潤いやエネルギーを補うことを意識してみましょう。

赤い食材

夏に対応する「火」の色は赤です。
赤い食材は、夏に負担がかかりやすい「心」の働きを助け、身体にこもった熱を和らげると考えられています。

おすすめは、

  • トマト
  • スイカ
  • 赤パプリカ
  • 梅干し
  • なつめ

などです。

旬の食材は、その季節の身体を助けてくれるものが多くあります。
毎日の食事に少しずつ取り入れてみてください。

苦みのある食材

東洋医学では、「苦味」には身体にこもった熱を冷まし、気持ちを落ち着かせる働きがあると考えられています。

おすすめは、

  • ゴーヤ
  • ピーマン
  • セロリ
  • 緑茶

などです。

東洋医学では、身体を整えるためには食事だけでなく休養も重要だと考えます。
特に8月は、暑さによる疲れが積み重なっている時期です。

睡眠時間よりも「睡眠の質」を意識する

夏は室温や湿度の影響で眠りが浅くなりやすい季節です。
エアコンを適切に活用し、寝室の温度を整えましょう。

また、寝る直前までスマートフォンを見る習慣は、睡眠の質を下げる原因になることがあります。
眠る1時間前からはゆっくり過ごす時間を作るのがおすすめです。

頑張りすぎない日を作る

夏は気付かないうちに疲労が蓄積しています。

東洋医学では、消耗した気を回復させるためには休息も大切だと考えます。
予定を詰め込みすぎず、「何もしない時間」を意識的に作ることも立派な養生です。

朝日を浴びる

睡眠の乱れや自律神経の不調が気になる方は、朝日を浴びる習慣がおすすめです。
朝の光は体内時計を整え、夜の自然な眠気につながります。

暑くなる前の時間帯に、カーテンを開けて窓際で光を浴びたり、5〜10分ほど外の空気を吸うだけでも十分です。

汗をかいた後はしっかり休む

汗をかくことは悪いことではありません。
しかし、汗をかいた後に無理を続けると、さらにエネルギーを消耗してしまいます。

水分補給を行い、適度に身体を休ませることも忘れないようにしましょう。

8月は暑さとの戦いだけでなく、これまで蓄積した疲れが表面化しやすい時期でもあります。
東洋医学では、夏の疲れは「心」と「気」の消耗として現れると考えます。

眠りが浅い、疲れが抜けない、気力がわかないという方は、身体が休息を求めているサインかもしれません。無理を重ねるのではなく、少し立ち止まって身体をいたわる時間を作ってみてください。

東洋医学では、「秋の体調は夏の過ごし方で決まる」と考えます。今の時期にしっかり休み、気を養うことが、秋を元気に過ごすための第一歩です。夏の疲れをしっかりリセットし、元気な状態で秋を迎えましょう。

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