五行論とは、自然の流れをもとにした考え方
五行論(ごぎょうろん)は、東洋医学の根幹をなす考え方の一つです。
自然界のあらゆるもの、そして私たち人間の身体や心の働きは、「木・火・土・金・水」という5つの要素に分類でき、それらが互いに影響し合いながらバランスを保っている――このように捉えます。
一見すると抽象的な理論に思えるかもしれませんが、五行論は体調不良の原因を探り、治療方針を立てるための非常に実践的な指標です。
なぜ五行論を大切にしているのか
東洋医学では、不調を「症状だけ」で判断することはあまりありません。
同じ頭痛、同じ肩こりであっても、その背景にある体の状態や原因は人それぞれ異なると考えるからです。
当院では、お身体の状態を多角的に捉えるために五行論(ごぎょうろん)という考え方を大切にしています。
五行論は、体だけでなく心や生活、季節との関係まで含めて“今のバランス”を読み解くための視点です。

五行は「固定された分類」ではありません
東洋医学では、人は生まれ持った体質と、その時々の生活環境・感情・季節の影響を受けながら変化すると考えます。
五行論は、「あなたはこのタイプです」と決めつけるためのものではありません。
それぞれの要素は、常に影響し合い、バランスを取りながら変化しています。
- 強くなりすぎること
- 弱くなりすぎること
- 他の要素との関係が崩れること
こうした変化が、体や心の不調として現れると考えます。
症状の“背景”を見るための視点
五行論を使うことで、次のような点に目を向けます。
- 不調が出やすい季節
- 感情の傾き(イライラ、不安、考えすぎなど)
- 睡眠や食欲、疲れ方
- 不調が起こる順番やつながり
「どこが悪いのか」ではなく、「なぜ今、その症状が出ているのか」を考えるための考え方です。
五行と五臓のつながり
東洋医学では、五行は次の五臓と深く関係しています。
- 木:肝(かん)
- 火:心(しん)
- 土:脾(ひ)
- 金:肺(はい)
- 水:腎(じん)
これらは西洋医学でいう臓器そのものとは少し意味が異なり、体の働きや機能のまとまりとして捉えます。
そのため、「肝が弱っている=肝臓の病気」という意味ではありません。
それぞれの臓がどのような役割を担い、どのような不調として現れるのかを知ることで、自分の身体をより深く理解できるようになります。
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【診断結果についてのご注意】
この診断は東洋医学の指標に基づいた「目安」であり、確定的な診断ではありません。お体の状態は日々変化し、季節や生活環境によっても複雑に影響し合います。結果だけで判断せず、気になる不調がある場合は無理をせず専門家にご相談ください。当院では脈診や腹診などを通して、体の状態を丁寧に確認しています。
2つの「めぐり」:相生(そうせい)と相克(そうこく)
五行(木・火・土・金・水)は、それぞれがバラバラに存在しているわけではありません。
お互いに「助け合ったり」「ブレーキをかけ合ったり」しながら、絶妙なバランスを保っています。
これを「相生」と「相克」と呼びます。
下の図で、青色の点線が相生の関係、赤色の点線が相克の関係を示しています。

相生と相克は、どちらが良くて、どちらが悪いという関係ではありません。
- 助け合いが足りなければ弱り
- 抑える力が弱ければ暴走する
どちらも必要で、そのバランスが崩れたときに、症状として現れるのです。
鍼灸治療では、「どこが弱っているのか」「どこが頑張りすぎているのか」を見極めながら、相生・相克の関係を整えることで、身体全体の調和を取り戻すことを目指します。
相生と相克について詳しく知りたい方はこちら
相生(そうせい)とは
相生は、隣り合うもの同士がエネルギーを与え合い、次の要素を生み出していくポジティブな循環です。
この「生み、育てる関係」を相生(そうせい)と呼びます。
たとえば、
- 木は燃えて火を生み
- 火は灰となり土をつくり
- 土は金属を生み
- 金属は水を生み
- 水は木を育てる
このように、自然界の流れそのものを表しています。
身体に当てはめると、ある臓の働きが弱くなったとき、その臓を助ける役割を持つ別の臓を整えることで、全体の調子が上がるという考え方につながります。「悪いところを直接治す」だけでなく、支えている部分から立て直すのが東洋医学的な視点です。
相克(そうこく)とは
一方で、五行にはブレーキの役割もあります。それが相克(そうこく)です。
相克とは、一つの働きが強くなりすぎないよう、別の要素が適度に抑える関係を指します。
たとえば、
- 木は土から養分を奪いすぎないよう抑えられ
- 土は水をせき止め
- 水は火を消し
- 火は金属を溶かし
- 金属は木を切る
このように、自然界でも「抑える力」があるからこそ、全体のバランスが保たれています。身体でも同じで、ストレスや生活習慣の影響で一つの臓の働きが過剰になると、別の臓に負担がかかり、不調として現れることがあります。
治療を組み立てるための“軸”
五行論は、治療法そのものではありません。施術内容やツボを決める際の「考え方の軸」として活用しています。
- その日のお身体の状態
- 体力や回復力
- 不調の優先順位
これらを踏まえ、必要なところに必要な刺激を行うことを大切にしています。
当院では、この五行論をもとに、どの臓腑のバランスが崩れているのか、どこを整えることで全体が良くなるのかを見極め、オーダーメイドの施術を行っています。
実際の施術では、症状だけでなく
・話し方
・顔色
・声の強さ
・お腹や脈の状態
などから総合的に判断します。
今の体質を知りたいすべての方へ「養生シート」をお渡ししています!

当院では、今の体質を知りたいすべての方へ「養生シート」をお渡ししています。
ただし、すべてのシートをお渡しするのではなく、施術の際にお身体の状態を拝見したうえで、その方に合ったものをお渡ししています。
東洋医学では、人それぞれ体質や弱りやすい臓が異なると考えます。
そのため、ホームページの情報だけで「自分はこのタイプかもしれない」と自己判断するのではなく、実際のお身体の状態を確認することが大切です。
当院では、
・脈の状態をみる脈診
・お腹の状態を確認する腹診
・顔色や声の調子
・お身体の症状や生活習慣
などを総合的に確認しながら、現在のお身体のバランスを判断していきます。
その結果、例えば「肺の働きが弱っている傾向がある」と考えられる場合には、肺の養生シートをお渡しします。
シートには、日常生活で気をつけたいことや、体質に合った養生のヒントをまとめています。
ご自身のお身体を理解し、日々の生活の中で無理なく整えていくための参考としてご活用いただければと思います。
それぞれの働きについて詳しくご紹介します
このページでは五行論の全体像をお伝えしましたが、実際の臨床では、各五行・五臓の特徴をより詳しく読み解くことが重要です。
それぞれの特徴や、不調が現れやすいサインについて詳しくご紹介しています。
ご自身のお身体を知るヒントとして、ぜひ参考にしてみてください。
五行は互いに影響し合っており、その時々の体調や生活、季節によって、関係する臓は変化します。
そのため、一つに絞れなくても大丈夫です。
今の不調から、気になるところをのぞいてみてください
最近、イライラしやすい/ため息が多い/目が疲れやすい
動悸・不安感・眠りが浅い・考えすぎて疲れる
食後に眠くなる/胃もたれ/だるさが抜けない
風邪をひきやすい/皮膚トラブル/呼吸が浅い
冷え・むくみ・疲れが取れない/年齢とともに不調が増えた

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