【6月の健康だより】梅雨のだるさ・頭重感・むくみ…東洋医学で考える「湿」と胃腸の関係

早いもので、今年も梅雨の季節がやってきました。
2026年の梅雨は、いつもより早く始まり、平年並みかやや多めの降水量が予想されています。

この時期になると、

  • 朝から体が重い
  • なんとなくだるい
  • 頭がぼーっとする
  • むくみやすい
  • 胃腸の調子が悪い

そんな不調を感じる方が増えてきます。

病院へ行くほどではないけれど、なんとなく調子が悪い。
梅雨の時期には、そのような「未病(みびょう)」の状態が起こりやすいのです。

東洋医学では、この季節特有の不調を「湿(しつ)」の影響として考えます。

今回は、梅雨時期に起こりやすい不調の理由と、今日からできる養生についてお話しします。

東洋医学では、自然界の変化と体は深く関係していると考えます。
春・夏・秋・冬、それぞれの季節に特徴があるように、梅雨には「湿気」があります。

この過剰な湿気が体に悪影響を与えるものを「湿邪(しつじゃ)」と呼びます。

湿邪には、いくつか特徴があります。

① 重い

湿の最大の特徴は「重さ」です。

そのため、

  • 体が重だるい
  • 朝起きづらい
  • 手足が重い
  • 頭がスッキリしない

といった症状が現れやすくなります。

「しっかり寝たのに疲れが抜けない…」そんな感覚も、湿の影響かもしれません。

② 停滞しやすい

湿は流れを悪くし、停滞を起こしやすい性質があります。

東洋医学では、健康な状態とは「気・血・水」がスムーズに巡っている状態だと考えます。
しかし湿が体に溜まると、

  • 気の巡り
  • 血の巡り
  • 水分代謝

が滞りやすくなります。

すると、

  • むくみ
  • 胃もたれ
  • 食欲低下
  • めまい
  • 頭重感
  • 関節の重さ

などが現れやすくなります。

③ 下半身にたまりやすい

湿は「下にたまりやすい」という特徴もあります。

そのため、

  • 足のむくみ
  • 下半身の重だるさ
  • 膝の違和感
  • 足が冷える

などの症状として現れることもあります。

デスクワークが多い方や、長時間同じ姿勢の方は、特に巡りが悪くなりやすいため注意が必要です。

私たちの体は、本来、余分な水分を排出しながらバランスを保っています。

しかし梅雨は、

  • 気圧の変化
  • 湿度の高さ
  • 気温差
  • 日照不足

などが重なり、自律神経にも負担がかかりやすい時期です。

さらに外の湿気が多いと、体の中の水分代謝もうまく働きにくくなります。

すると体内に「余分な水」がたまり、

  • むくむ
  • 重くなる
  • 眠くなる
  • だるくなる

といった状態が起こりやすくなるのです。

東洋医学では、この「余分な水分」が長く停滞すると、さらに不調の原因になると考えます。

東洋医学では、胃腸の働きを「脾(ひ)」という言葉で表現します。

脾には、

  • 食べ物を消化する
  • 栄養を吸収する
  • エネルギーを作る
  • 水分を運ぶ

という大切な役割があります。

しかし脾は、湿気にとても弱い臓です。

そのため梅雨時期は、

  • 胃が重い
  • 食欲がわかない
  • 下痢しやすい
  • お腹が張る
  • 甘いものが欲しくなる

といった症状が起こりやすくなります。

特に、

  • 冷たい飲み物
  • アイス
  • 生野菜
  • 甘いもの
  • 脂っこいもの

の摂りすぎは、脾の働きを弱め、さらに湿をためやすくすると考えられています。

「暑いから冷たいものを飲みたい」

そんな季節ですが、胃腸を冷やしすぎると、かえってだるさやむくみにつながることもあるのです。

では、梅雨時期はどのように過ごせばよいのでしょうか?

東洋医学では、
「湿をため込まないこと」
「脾を弱らせないこと」
が大切だと考えます。

今日からできる簡単な養生をご紹介します。

温かいものを意識する

梅雨は外だけでなく、体の中も冷えやすい季節です。
冷たい飲食ばかりになると、胃腸が弱り、水分代謝も低下しやすくなります。

  • 白湯
  • 温かいスープ
  • 味噌汁
  • 常温の飲み物

などを取り入れ、お腹を冷やしすぎないようにしましょう。

特に朝に温かいものを飲むと、胃腸が動きやすくなります。

軽く汗をかく

湿は体の巡りを滞らせやすい性質があります。
そのため、軽く体を動かし、巡りを良くすることも大切です。

  • 散歩
  • ストレッチ
  • 軽い運動
  • 湯船につかる

など、無理のない範囲で体を動かしてみましょう。

「汗をかきすぎる」のではなく、軽く巡らせるイメージが大切です。

甘いもの・脂っこいものを控えめに

東洋医学では「脾が弱ると、甘味を欲しやすくなる」と考えます。
疲れていると甘いものが欲しくなることもありますが、これも、胃腸の弱りのサインかもしれません。

梅雨時期は、

  • 腹八分目
  • 消化の良いもの
  • よく噛んで食べる

ことを意識するのもおすすめです。

無理をしすぎない

梅雨は、知らないうちに体力を消耗しやすい時期です。

「やる気が出ない」
「眠い」
「だるい」
という感覚は、単なる気のせいではなく、体からのサインかもしれません。

東洋医学では、季節に逆らいすぎないことも大切だと考えます。
頑張りすぎず、少しゆとりを持って過ごすことも、この時期の大切な養生です。

梅雨の不調は、気合いだけで乗り切れるものではありません。

だからこそ、

  • 胃腸をいたわる
  • 水分代謝を助ける
  • 巡りを良くする
  • しっかり休む

そんな「整える意識」が大切になります。

東洋医学では、季節に合わせて過ごし方を変えることで、体は本来のバランスを取り戻していくと考えます。
鍼灸では、胃腸の働きを整えたり、水分の巡りを助けたりすることで、梅雨時期の不調を和らげていきます。
「毎年この時期がつらい」という方は、早めのケアもおすすめです。

なんとなく不調を感じやすい6月。
無理をしすぎず、自分の体の声に耳を傾けながら、梅雨を穏やかに乗り切っていきましょう。

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