右手首の痛み(ド・ケルバン病 腱鞘炎)

病院での診断
腱鞘炎
ド・ケルバン病
これまでの経過
5か月前から右手首が痛む。
手首を小指側に倒す時に痛い。
日常生活では着替えや頭をシャンプーする時、字を書くときに痛みが出る。
4ヵ月間、マッサージ店で痛む腕~手首を中心に施術してもらったが、変化が無い。
なぜマッサージで改善しなかったのか?

原因①「手首の痛みは背中まで関係しているから」
手首の関節をまたぐ筋肉は肘から繋がっているものもあるので、腕の筋肉全体を緩ませるマッサージをすることは効果的ですが、それだけでは腱鞘炎を改善することは出来ません。
手首に通るツボの流れを考えると肩関節や背中まで繋がっています。
ですので、腕や手首だけでなく、肩や背中までの反応を診る必要があります。
原因②「痛みと血の巡りが関係しているから」
東洋医学では「不通促通(ふつうそくつう)」という考えがあり、主に「血液が巡っていないと痛みが出る」という意味です。
手首の痛みも体全体の血液循環が悪いことが原因で、発症しています。
ですので、手首の痛みだけにフォーカスするのではなく、内臓の働きを高めて血液循環を良くすると改善します。
治療方針
①手首に通っている経絡の「肺経」「大腸経」の流れを良くする
②血液循環を調整している「肝」の働きを高めて、血の巡りを促す
治療内容

・肩髃(けんぐう)
・肺兪(はいゆ)
など肺と大腸のツボ
・中封(ちゅうほう)
・肝兪(かんゆ)
など肝のツボに鍼やお灸を行いました。
施術回数・頻度・期間
1週間に1回の治療を行いました。
5回の治療:痛む頻度が減った。
9回の治療:痛い日が多かった。
11回の治療:痛む頻度が減った。
13回の治療:ほぼ痛み無し。字を書く時が痛む。
14回の治療:痛み無し。
ご本人の希望により不眠の治療で継続。