頭痛・嘔吐・吐き気

これまでの経過
10年前から頭痛があり、頭痛が強くなると嘔吐する。
直近では昨日夜中に嘔吐した。
後頭部と側頭部が痛む。
症状は不定期に起こるが、天気など気圧に左右されている感覚あり。
デスクワークで忙しい時は10時間以上、パソコン作業をしている。
頭痛薬を使っている。
鍼灸院としての診断

慢性的な頭痛は主に
・片頭痛
・緊張型頭痛
・群発性頭痛
に分類されます。
今回の患者様の頭痛は「後頭部が締め付けられるように痛む」症状なので、緊張型頭痛と考えました。
緊張型頭痛の「首の後ろから肩にかけてや側頭部が締め付けられるように痛む」という特徴があります。
原因はストレスや首を前に出すような姿勢の悪さから、首の後ろから肩の筋肉が硬くなることにより発症すると考えられています。
東洋医学で考える頭痛の原因
東洋医学の考え方で「不通促通(ふつうそくつう)」があります。
主に血液の巡りが悪くなると、痛みが出るという意味です。
頭痛も痛みが出ている後頭部や側頭部の血液循環が悪くなっていることが原因と考えました。
また、後頭部は五臓六腑の中の「膀胱経」
側頭部は「胆経」
が巡っており、体を栄養している「気・血・水」の通り道(経絡)です。
経絡の流れが悪くなると、巡っている部分に痛みなどの症状が出ますので、「膀胱経」「胆経」の巡りの悪さも原因の1つです。
治療方針
身体中に血液を巡らせているのは五臓六腑の中の「肝」なので、肝の働きを高める治療を行いました。
また、滞っている「膀胱経」「胆経」の巡りを良くする治療も行いました。
治療内容

・太衝(たいしょう)
・肝兪(かんゆ)
などの肝のツボ
・飛揚(ひよう)
・光明(こうめい)
などの膀胱と胆のツボに鍼やお灸を行いました。
施術回数・頻度・期間
1週間に1回の治療を行いました。
3回の治療:1週間頭痛と嘔吐無し。
5回の治療:2日頭痛があった。
7回の治療:1週間症状無し。今まで台風が来ると頭痛がしていたが今回は無かった。
8回の治療:1週間症状無し。2週間に1回に治療間隔を空ける。
9回の治療:2週間症状無し。
デスクワークで身体に負担がかかるので、予防として治療継続中。