
こんなお悩みはありませんか?
逆子は珍しいことではありませんが、お母さんの心配や不安も大きくなる症状です。
逆子とは?
妊娠後期になっても赤ちゃんの頭が下にならず、お尻や足が下を向いている状態を「逆子(骨盤位)」といいます。
通常、赤ちゃんは出産が近づくと自然に頭を下にして安定しますが、何らかの理由で回転しづらくなると逆子になります。
主な原因
西洋医学的には、逆子の原因として次のようなものが挙げられます。
- 子宮の形(双角子宮など)や胎盤の位置の影響
- 羊水量の異常(多すぎる・少なすぎる)
- 子宮筋腫や骨盤の形による圧迫
- 双胎(双子)などによる胎児の動きの制限
しかし、これらに明確な異常がない場合でも、逆子になる方は多くいます。
その場合、東洋医学では「母体の気血の巡りの滞り」「冷え」「ストレス」などが大きく関係していると考えます。
病院でよくある対応
病院では、妊娠30週以降に逆子が確認されると、
- 逆子体操(寝る向きや姿勢の指導)
- 外回転術(医師が赤ちゃんを外から回す方法)
- 出産直前まで改善しない場合は帝王切開
といった対応が行われます。
ただし、これらの方法は「赤ちゃんを直接動かす」ことが目的であり、お母さんの体の冷え・緊張・血流不良などにはアプローチしていません。
そのため、「体操をしても戻らなかった」という方が多いのです。
なぜ病院では改善できないのか?
逆子は「赤ちゃんが動きにくい環境」で起こっています。
その環境をつくっているのは、母体の状態です。
例えば…
- 下半身が冷えている → 子宮周囲の血流が滞る
- ストレスや不安 → 自律神経の乱れ、筋肉の緊張
- 睡眠不足や疲労 → ホルモンバランスの乱れ
これらが重なることで、子宮の中の温かさや柔軟性が失われ、赤ちゃんが自然に回るスペースが少なくなります。
つまり、母体の「内環境」を整えることが最も大切なのです。
東洋医学とは?
東洋医学では、体の中には「気(エネルギー)・血(血液)・水(体液)」が巡っていると考えます。
これらがスムーズに流れることで、体は温かく、内臓も正常に働きます。
逆に、流れが滞ると「冷え」「むくみ」「お腹の張り」「緊張」といった症状が現れ、結果として子宮や赤ちゃんの状態にも影響が出ると考えられます。
鍼灸治療は、この滞った流れを整え、体を内側から温める治療法です。
東洋医学的にみた「逆子になりやすい3つのタイプ」
冷えタイプ(陽虚タイプ)
体を温める力(陽気)が弱まり、下半身が冷えているタイプ。
子宮周囲が冷えて硬くなり、赤ちゃんが回りにくい状態。
- 特徴:手足の冷え、むくみ、便秘、腰痛、疲れやすい
- 対応:温灸・下肢のツボ刺激で血流を改善
気滞タイプ(ストレスタイプ)
ストレスや緊張により「気の流れ」が滞っているタイプ。
お腹の張りが強く、呼吸が浅いことも多いです。
- 特徴:イライラ、胸のつかえ、ため息が多い、肩こり
- 対応:リラックスを重視した鍼灸で自律神経を整える
血虚タイプ(栄養不足タイプ)
血が不足し、子宮や全身に十分な栄養が行き届かないタイプ。
お腹の温かさや弾力が失われやすくなります。
- 特徴:顔色が悪い、めまい、疲れやすい、髪が抜けやすい
- 対応:血を補うツボ刺激、体を温めるお灸
これらのタイプは重なっていることも多く、一人ひとりの体質に合わせた施術が必要です。
東洋医学的なアプローチ
逆子に対する鍼灸治療では、主に次の目的で施術を行います。
- 子宮の血流を促進し、温かい環境をつくる
- 母体の緊張をゆるめ、リラックスを促す
- 自律神経を整え、赤ちゃんが動きやすい状態を整える
よく使われるツボ
- 至陰(しいん):足の小指の外側。逆子の代表的なツボ。お灸を使って温めることで、子宮の動きを活発にします。
- 三陰交(さんいんこう):内くるぶしの上。血流・ホルモンバランスを整えます。
- 関元(かんげん)・中極(ちゅうきょく):おへその下のツボ。下腹部を温め、子宮機能を高めます。
お灸の温熱刺激で体がポカポカと温まり、赤ちゃんが自然に動き出すことも多く見られます。
鍼灸治療のタイミング
逆子に対する鍼灸は、妊娠28〜34週頃が最も効果的です。
早めに始めるほど、赤ちゃんが回る余裕があるため改善しやすくなります。
ただし、35週以降でも体を整えることで自然に戻るケースもありますので、「もう遅いかも」と思わずご相談ください。
治療後のセルフケア
- 下半身(特に足首)を冷やさないようにする
- 就寝前に深呼吸してリラックスする
- 軽いストレッチやウォーキングで血流を促す
- お灸(ご自宅用)を継続する
これらを日常に取り入れることで体の巡りを保ち、赤ちゃんが自然に動ける環境が持続します。
まとめ
逆子は「赤ちゃんが動きにくい体の状態」が原因で起こります。
そのため、お母さんの体を整えることこそが、赤ちゃんの回転を助ける最善の方法です。
鍼灸は、冷えを取り除き、血流を促進し、自律神経を安定させることで、赤ちゃんが自ら回る力をサポートします。
「帝王切開しかない」と言われて不安な方も、あきらめる前に東洋医学のやさしいアプローチを試してみてください。
あなたと赤ちゃんの体が自然に整い、穏やかに出産を迎えられるように心を込めてサポートいたします。
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