こんなお悩みは
ありませんか?

  • コロナのあとからにおいが分からなくなった
  • においは感じるけれど以前と違うにおいに感じる(異嗅症)
  • 長引く鼻づまり・副鼻腔炎を繰り返している
  • 耳鼻科では「異常なし」と言われたが改善しない
  • 食事の味が分かりにくく、食欲が落ちた

嗅覚は、私たちの「生きる感覚」に深く関わる大切な感覚です。
その回復には、神経と血流、そして自律神経のバランスが大きく関わっています。
鍼灸では、においを感じる機能を取り戻すために、体の内側から「巡り」と「回復力」を高めていきます。

嗅覚障害とは、においを感じにくくなる、または全く感じない状態のことをいいます。

原因によって、次のような種類に分かれます。

  • 嗅覚減退:においが弱く感じる
  • 嗅覚消失:まったく感じない
  • 異嗅症:実際と違うにおいに感じる
  • 幻嗅:においがないのに感じる

鼻や脳、神経の状態によって起こることがあり、一見軽く思われがちですが、生活の質(QOL)に深く関わる症状です。

主な原因

嗅覚障害の原因は多岐にわたりますので、代表的なものを挙げます。

  1. ウイルス感染(特に新型コロナ・インフルエンザ後)
     嗅神経がウイルスによりダメージを受け、一時的に機能が低下。
  2. 慢性副鼻腔炎(蓄膿症)
     炎症やポリープにより、嗅覚を感じる部位に空気が届きにくくなる。
  3. アレルギー性鼻炎
     鼻粘膜の腫れや慢性的な炎症による嗅覚障害。
  4. 頭部外傷・加齢・神経変性疾患
     嗅神経や中枢神経の損傷によるもの。
  5. ストレス・自律神経の乱れ
     血流低下や神経の伝達機能が落ちることで嗅覚に影響。

東洋医学ではこれらを単なる「鼻の病気」ではなく、全身のバランスの乱れとして捉えます。

耳鼻科では、原因に応じて以下のような治療が行われます。

  • ステロイド点鼻薬、内服
  • 抗アレルギー薬
  • 漢方薬(加味帰脾湯・辛夷清肺湯など)
  • ビタミン剤(神経修復を目的とした投与)
  • 嗅覚リハビリ(におい刺激による神経トレーニング)

これらで改善する方もいますが、長期的に嗅覚が戻らないケースも少なくありません。
特にウイルス感染後は、神経や血流の回復が遅れやすいため、西洋医学の治療だけでは限界を感じる方が多いのです。

嗅覚障害の多くは、嗅神経そのもののダメージや、血流低下による再生遅延が関係しています。
つまり、「鼻の中の問題」ではなく、「神経と血の流れの問題」なのです。
現代医学では損傷した神経の修復に直接働きかける方法が限られています。
しかし東洋医学では、体全体の巡り(気・血)を整えることで神経の再生力を高めるというアプローチが可能です。

東洋医学では、体内のエネルギーである「気(き)」「血(けつ)」「水(すい)」の流れを重視します。

嗅覚障害は、主に次のようなアンバランスから起こると考えます。

  • 気の滞り → 鼻の通りが悪く、においが通らない
  • 血の不足(血虚) → 神経や粘膜が栄養不足になる
  • 水の滞り(痰湿) → 鼻の奥に粘り気が残り、感覚が鈍る

つまり、「鼻の奥の流れ」だけでなく、「頭部への血流」「神経を養う力」を整えることが大切です。
鍼灸は、その巡りをやさしく改善していく治療法です。

① 肺の気が滞るタイプ(肺気虚・肺気滞)

東洋医学で「肺」は、鼻と深い関係を持っています。
肺は呼吸だけでなく、体全体の「気」を巡らせる働きを担っており、
肺の機能が弱まると、鼻の通りが悪くなり嗅覚が鈍くなります。

→ 特徴:風邪をひきやすい、乾いた咳や息切れ、鼻の乾燥、鼻づまり
→ 対応:肺のエネルギーを高めつつ、その流れを整えるツボ(太淵・肺兪など)

② 痰湿タイプ(粘り・滞り型)

鼻や頭部に「湿(余分な水分)」がたまり、においが通らなくなるタイプ。
→ 特徴:鼻づまり、頭重感、だるさ、舌に白い苔
→ 対応:体の水はけをよくし、鼻の通りを改善するツボ(迎香・印堂・風池など)

③ 血虚タイプ(栄養不足・神経低下型)

気血が不足し、嗅神経の栄養や再生が追いつかないタイプ。
→ 特徴:疲れやすい、顔色が悪い、めまい、髪が抜けやすい
→ 対応:頭部の血流を高めるツボ(百会・上星・足三里など)で回復を促す

これらは重なっていることも多く、患者さんの体質に合わせて調整します。

鍼灸では、鼻だけに鍼をするのではなく、全身の巡りと神経の働きを整える施術を行います。

主に使用するツボ例:

  • 迎香(げいこう):鼻の両わき。嗅覚障害の代表的ツボ。
  • 印堂(いんどう):眉間の中央。鼻通・自律神経の調整。
  • 風池(ふうち):後頭部。脳への血流促進。
  • 百会(ひゃくえ):頭頂部。中枢神経・嗅神経への血流改善。
  • 合谷(ごうこく)太衝(たいしょう):全身の気の流れを整える。

また、耳の周囲・首の筋緊張を緩めることで頭部への血流を高め、嗅神経の回復を助けていきます。

  • 頭部・鼻周囲の血流改善
  • 自律神経の調整(交感・副交感のバランス)
  • 神経の修復・再生の促進
  • 睡眠や食欲の改善
  • 精神的な安定

嗅覚は脳(大脳辺縁系)とも深く関わるため、治療を重ねることで「においだけでなく気分も前向きになる」と感じる方が多くいら

嗅覚障害の回復には時間がかかる場合があります。

目安としては:

  • 発症から1〜3ヶ月以内:週1〜2回で回復が期待しやすい
  • 半年以上経過:週1~2週に1回でゆっくりと改善(3〜6ヶ月)を目指す

回復には「神経の再生」が関わるため、継続的な施術と体質改善が大切です。

嗅覚障害は、単なる「鼻の不調」ではなく、体全体の巡り・神経・自律神経のバランスの乱れが関係しています。

鍼灸治療では、

  • 頭部の血流を改善し、神経の働きを助ける
  • 自律神経を整え、自然治癒力を高める
  • 心身の緊張をほぐし、リラックスを促す

というアプローチで、嗅覚の回復をサポートします。

「もう戻らないかもしれない…」と諦める前に、東洋医学を基にした鍼灸治療をご検討下さい。

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